企業事例 -松浦造園株式会社-
お客様の声

松浦造園株式会社
代表取締役 松浦隆介 さま
Q . 健健康経営に取り組もうと思われたきっかけを教えてください。
松浦社長:冬や夏の終わりになると、社員から「腰が痛い」「肩が痛い」といった声が上がり、出勤時の様子も明らかに辛そうでした。最初はポケットマネーで「マッサージに行ってきたら?」と勧めていましたが、それは一時的な対処にすぎず、根本的な解決にはなりませんでした。人数が増えていく中で、その場しのぎでは限界を感じていた時、知人の事例を雑誌で知り、「こういう取り組みがあるのか」と参考にしました。また、長年の作業による体の負担、いわゆる「職場の経年劣化」も気になっていました。痛みの原因を理解し、自分でケアできるようになれば、より良い状態を保てると考えたのです。さらに、休日明けに体調不良を訴える社員が増えたことで、健康が会社の“機動力”であると痛感し、健康経営の必要性を強く感じました。
Q . 現場での具体的な健康づくりの取り組みについて教えてください。
松浦社長:朝は全員で体操をしています。最初は恥ずかしがる人も多かったですが、徐々に自然と参加者が増えてきました。導入時は映像や音楽を使ったり、私自身が率先して準備したりして、堅苦しくならないよう工夫しました。今は娘に任せており、体操の時間にはみんなが集まり、朝のコミュニケーションも活発になりました。現場の雰囲気が良くなり、「今日は元気がないな」といった変化にも気づけるようになっています。体操が当たり前の習慣となり、やらないと「今日はやってないじゃないか」という空気になるほどです。

朝の体操の様子(本社)
Q . 社員さまや職場の雰囲気にどのような変化があったか教えてください。
松浦社長:以前よく見られた「朝の辛そうなジェスチャー」は今ではほとんどなくなりました。たまに不調を訴える人はいますが、明らかに減っています。社員同士で「こういうストレッチがいいよ」といった会話が自然に生まれ、自分の弱い部分を鍛える・補う意識が広がっています。家でも運動や食事・睡眠に気をつけるようになったという声もあり、健康意識の波及効果を実感しています。
Q . 健康習慣の定着や集団の力について教えてください。
松浦社長:健康習慣を身につけるのは大変ですが、やらないと気持ち悪いと感じるくらいになるまでが勝負です。一人では続けるのが難しくても、周りの人が「一緒にやろう」と声をかけてくれると「じゃあやってみようかな」と思える。集団の力は大きく、朝みんなで体操をすると「今日も行ってみようかな」と思える。体を動かして「ここが伸びて気持ちいいな」と感じることで、やる気にもつながり、好循環が生まれます。
Q . 仕事のやりがいや働きがいと健康・安全の関係について教えてください。
松浦社長:健康が第一であり、安全を支える土台が健康です。やりがいや働きがいが健康の根底にあり、安全第一を支える基盤だと考えています。新人の中には「山の中で仕事がしたい」という夢を持って入社した方もいて、体はきついけど「楽しい」と言ってくれる。やりがいがあるからこそ、健康や安全にも積極的に取り組めるのだと思います。体調が悪いと安全確認が疎かになり、ヒューマンエラーや事故につながる。現場での事故の多くはヒューマンエラーが原因であり、健康ややりがいがその防止につながっています。
Q . 今後の健康経営の理想像や目指す姿を教えてください。
松浦社長:最終的には、社員一人ひとりが“自分ごと”として健康や安全に向き合い、自主的に改善や取り組みをレベルアップしていくことが理想です。会社としては「きっかけ」を作ることしかできませんが、社員の意識づけの向上を願っています。周囲の変化が自分のモチベーションになり、良いスパイラルが広がれば理想的です。健康は悪くなってから気づくものなので、早めの意識づけが大切です。

社内の有志メンバーがモデルとなり作成された、体操動画と体操のポイントが記載された絵コンテ